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大武川 一ノ沢大滝

去年3月に会の植松さんが離山へ登った。その報告書に一ノ沢大滝の画像が出ていた。凄い!でかい!これは登ってみたいと思い、今シーズン狙うことにした。
その滝は里からも見える。標高が低いので周りに雪がついてなければわかりやすい。暮れに行った刃渡り沢からの帰りにも白い氷の筋が見え、1月の下旬に登ろうと決めた。


情報を集めると、一ノ沢大滝までのアプローチがかなり困難のようだ。行程が長く複雑で滝にたどり着けず敗退をしている記録もある。
一ノ沢出合いまでのアプローチも新しい林道ができて様子がわからないので偵察にも行き、渡渉ポイントを確認した。
それから、2万5千の地図とトポを頭に叩き込んで大滝の事ばかり考える日々を送る。


パートナーのはっしーに休みを合わせ1月26日に日帰りで行く予定でいたが、はっしーが風邪で中止。
1週間先に延ばし、連休が取れるので31.1日で泊まりで行く事にした。
しかし金曜に大雨。土曜の朝方まで降り続くようなので予定を変更して日曜に日帰りで行くことに決める。
この雨で気温が異様に上がって氷は大丈夫か?土曜の昼、釜無川は増水した茶色い水が流れていた。

メンバー バン亀(白鳳会)  はっしー(山梨アルパイン)


2月1日  天気 晴れ


韮崎市役所に5時集合。
円野のセブン近くの温度計は+4℃!冷え込みなし。氷、大丈夫か?

支度して6時篠沢橋ゲートをスタート。
地図にはない新しい林道をしばらく歩くと対岸に一ノ沢大滝がうす暗いながら見えた。繋がっている。一安心。


渡渉ポイントに着くがやはり少し増水している。
飛び石伝いに渡れそうな所があり、石に足を置いた瞬間、バン亀滑って川にドボン! 左半身びしょ濡れ・・・・少々滅入る。
服は歩いていれば乾くし左足は今のところ冷たくないので他の渡れそうなところを探す。
渡れそうなところがあったのではっしーが行く。渡れた。バン亀も渡り6時30分に一ノ沢出合い着。そして遡行スタート。

水量多い。
ありえない堰堤を3つ越す。さらに4つ目の堰堤は右のワイヤーが張ってある所を上がる。
進むと両岸に染み出しの氷が出てくるようになる。沢はまったく凍っていない。
渡渉を何回も繰り返す、で、またもやバン亀、足を乗せた石が動きバランスを崩し水の中へドボン!今度は右足・・・・。
左足もすっかり靴の中まで水が染みてきて冷たい。かなり滅入る。
はっしー、「温泉行きますか?」と・・・。とにかく二股までは行きたいので遡行を続ける。
はっしーと先行を交代。ルーファイを確実にしているのでありがたい。


水量多い
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大チョックストーン滝手前で小休止。靴下を絞り水を切ってまた履く。少しはいい。
高巻きを何回か繰り返して、してしばらく進むとはっしーが「ここ二股?」。え!もう?ここはまだ左俣前沢だろうと右に進む。
沢幅が狭まり右に曲がるとチョックストーン滝が現れた。ん?さっきのはやはり二股だった。ちょうど2時間で来た。これは順調。
この調子なら行ける。気温も低くないし。濡れた足も何とか大丈夫だろう。ここで気持ちが切り替わり、頭の中の「敗退か・・・」という文字は消えた。


高巻いた尾根から大滝上部を望む
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少し戻ってハーネス、アイゼンを付けて大高巻き開始。100mほど登り尾根に立つ。大滝の上部が見えた!トラバースをしてもう一つ先の小尾根から15mの懸垂で沢に戻った。




下の大滝50m
CIMG0213.jpg




10m程の小滝を左から高巻く。大岩地帯になり少々難儀する。それを超えると下の大滝50mが姿を現した。
崩落した跡がある。中央をけっこうな水量が流れている。右側は繋がっているが今にも落ちそうでとても登る気にはなれない。右岸を大きく高巻く。この高巻きは少し悪い。



大滝が現れる
CIMG0216.jpg


でかい!
CIMG0222.jpg



ここから難所はなく小滝をいくつか高巻き沢が左に折れた所でやっと170mの大滝が姿を現した。凄い!でかい!見事に凍っている。
10時50分取り付き着。二人共、クライミングモードスイッチオン。
結局大滝まで一つもまともに凍った滝はなかった。



準備をして11時25分大滝登攀スタート



1P目はっしーリード
CIMG0225.jpg



そそりたつ滝を登る
CIMG0229.jpg



1P目 はっしーリード
70度程度のフラット氷の中央を登る。10mほど登ると平らになり、もう一段登ってほぼロープいっぱいでピッチを切る。
そそり立っている滝と登っている姿が絵になる。大雨と気温の影響で氷はあまい。



2P目バン亀
CIMG0234.jpg


ロープいっぱい ピッチを切る
CIMG0237.jpg





2P目 バン亀リード
1P目をフォーローしてそのままリードに入る。上部で傾斜が増すので核心ピッチ。
出だしは60度位。氷はやわらかくアックスは一発で決まる。ムニュって入る感じ。傾斜が増し80度ぐらいか?登り自体は難しくないが長いので腕が張ってくる。
一番傾斜がある地点はもこもこ氷で、レストを繰り返し登るスピードが落ちた。傾斜の緩む地点までロープいっぱいで登れ、ピッチを切る。
はっしー、フォローに入る。上からの眺めも絵になる。高度感も凄い。
もこもこ氷の所で砕けた氷がはっしーの顔を直撃!鼻と口の間の皮膚が1センチほどパックリ切れてしまった。流血に耐えながら登る。



大滝抜け口
CIMG0243.jpg





3P目 バン亀リード
80度の軟氷を10mほど登ると傾斜が落ち、ナメ状となり滝の落ち口をのっこし両足で立つ。
後6mほどの滝を登れば完全終了だがロープが足りずピッチを切る



4P目 はっしーリード
残りの6mを登り大滝完登!!
14時35分
意外とあっさり登れた。




中滝!
CIMG0249.jpg



終了地点から前方を見るとバーチカルで70mほどの凄い氷爆が現れた!これが中滝。
これは難しそうだ。
今回は時間がないので登らない。でもあの滝はいつか登ってみたい。

下降開始。右の尾根から懸垂でブッシュを下降、少し歩いて右岩壁のブッシュの中を3回の懸垂で右のルンゼに降り、取り付きに戻った。

16時取り付きを後にする。

登ってきた踏み跡を頼りに下る。下の大滝は懸垂。チョックストーン滝の大高巻きで懸垂して降りた場所は、登り返しのできる所を見つけ順調に下る。
二股を17時15分通過。まだ明るい。
大チョックストーン滝でヘッドランプをつけると同時に暗くなった。ここからバン亀トップ。本当に踏み跡だけが頼り。この辺から渡渉もあり雪が付いていない所もあるのでかなり集中して下った。
たまに踏み跡を見失うがすぐに修正する。堰堤がやっと現れ最後の懸垂をする。
意外と早く林道に着いた。18時50分。
大武川本流で最後の渡渉をしてアイゼンを外す。
二人とも疲れ果てヘロヘロだが気分は晴れやかだった。大満足!!



出だしの行水2回と落氷で切った以外は全て順調だった。ルーファイ、良かった。
二人共、以前集中してやっていた沢登りの経験をもろに活かせたし、総合力を出せる面白い山行になった。
予習の成果もあり、ほぼイメージ通りの山行ができたのもうれしかった。


今回、思い入れが強かっただけに、大滝を登れてほんと良かったです。
はっしーありがとう。
お疲れ様でした。



バン亀

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