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甲斐駒ケ岳・摩利支天南山稜

この3連休は、白馬から日本海に抜ける予定としていた。
先週、穂高の帰りの夕暮れ時、中央高速から甲斐駒のシルエットが浮かび上がった。
そうだ!いつかはこの摩利支天を攀じるつもりでいたのだ!


9月23~25日(金~日) 天候 曇り後快晴
メンバー;関・植松(白鳳会)

 
23日、今日はのんびりと昼のバスで北沢峠に入り、仙水越えて大武川(水晶沢)テン張る。
途中、矢茸さんところで駄弁る。

 

癒し系の森
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24日、6時出発。テントの裏から取付く、つまり南西稜より取付く。
樹林帯を確実に高度を稼いでいく。やがて正面に摩利支天中央壁が現れる。
中央壁の下を行き南山稜に出る。

 

摩利支天中央壁全容
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ジェードル状(チムニー状)に残置スリングがかかっている。ここまでは前回も来ている。
前回は、天候悪く、この上で敗退した。
今日は快晴、まだ8時である。
関の頭を借りて(踏んづけて)載り越す。
ここで樹木が切れてオープン状態になる。正面の草付きを関リード、が、行き詰まる。

 

この先行き詰まる
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バンドを右へ左へ弱点探すが、見当たらない。残置も一切無い。
もう一段降りて弱点探しである。植松リードで右の微妙な草付きバンドを行く。
落ちれば空中に投げ出され、いくらロープがあっても落ちたら戻る事は不可能である。
慎重に越える。唐松の大きな木でピッチを切る。
(すいません!ここからしばらくはカメラがザックの中なので写真はありません)
しかし、ここも上には行けそうも無い。更に右へトラバース。壁の中に大きな草付き発見。
大休止!関はここから帰ろうモード。よく見渡せば右の草付きが上がれそうだ。植松リード!
バイルがよく効き頼もしい。潅木でビレイ解除!その先も微妙だが上げれそう。
関を向かい入れる。その先、関リード。潅木にこまめに支点を取っていく。
ロープは25m1本。もう懸垂で戻る事は出来ない。背水の陣だ!
その後もなんとか弱点を付いて行くが、高度感が物凄く、時折体が空中に投げ出される。
つまり足が無いのだ。最後と思われるピッチは悪かったーーー
バイルに身を預け、思い切ったムーブで一気越えた!思ったとおりその先は緩斜面。
「関!抜けたぞー!」思わず吼えてしまった!次は関だ。そこはテンションかかった。

 

核心終了点
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一応安全地帯に抜けたと思う。握手はまだだ。
ロープを解いてとりあえず飯である。
 
ジェードル状を泥んこと格闘していよいよ這い松態に出た。

 

最後の這い松こぎ
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這い松をこいで行くとやがて緩傾斜になりついに摩利支天頂稜に立った!
時刻は13:40。

 

摩利支天様
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摩利支天頂稜
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がっしり握手!
関、山頂は?と聞くと、もうお腹いっぱいでーす。
だそうで、早く俺も祝杯挙げたい!とっと下山する。
甲斐駒ケ岳特有の花崗岩の白い砂、西日に照らされ下山、ザクザクと充実感に満たされ気持ちがいい。
途中、これも思い出深い離山。


 
離山
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仙水峠より摩利支天
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祝杯
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なすバター
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25日、3時起床、7時20分の北沢峠のバスに乗るつもり。

 

仙水の夜明け
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朝の仙丈様
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お疲れ様でしたー
 
久々の緊張感、またワイルドな泥臭い登攀、充実感、達成感、関、ありがとう!
思いはかない、気持ちは晴ればれです。
心置きなくみちのくへ行けます。
なんと言っても名前がいいよね


植松一好

 

補足
クライミングシューズはもっていかず、トレッキングシューズ(運動靴レベル)、ロープは9mm×25mで登攀しています。
クライミング道具をそれなりに用意すれば、正面の貧弱な草つきの突破も可能です(時間短縮になると思います)。


参考文献
日本登山体系 9 南アルプス

 

付録


摩利支天南山陵

110923-KaikomaMarishitenNanzan-14.jpg

 

解説図 110923-KaikomaMarishitenNanzan-15.jpg 

前回の摩利支天南山陵の記録
「大武川遡行~摩利支天南山稜敗退」
http://hakuhohkai.sakura.ne.jp/2009/09/post-349.html

  

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