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その他県内: 2004年2月アーカイブ

三珠町・千波の滝

千波の滝。この滝はアイスを始めたときから常に気になっていた滝である。
なぜ?それは甲府近郊でもっとも近く、また、その規模の大きさ、完全結氷期間の短さで、常に全国のアイスクライマーが気にしている滝であるから・・・
昨年の完全結氷期間はわずか2週間。土日サラリーマンではわずか4日。
今年も地元故、他県より「どう?うえまっさん?こおっている?」1月中旬頃になると、俺の頭の中も千波千波でいっぱいであった・・・

で、毎週氷付けの俺、2月7日、会員の安藤と白州町サントリー工場裏の濁り沢・霧の滝を見に行き、翌日、時間が空いたので、千波の滝を見に行った。

市川大門から県道を10分も走らない所に駐車スペースと、千波の滝の説明書き看板が立っていた。右手の山間を見ると、黒々とした山間に、圧倒的高さとその純白さで、その滝はあった。看板にはこう書いてあった。

甲斐国志「千派瀑布」として古くから世に知られている。・・・中略・・・夏は水量豊かな時の眺めは壮観である。
冬季は、結氷して清楚な美しさを見せる。・・・下略。
双眼鏡でその滝の概要を頭に叩き込んで、来週来るよ!と誓いその場を後にした。


メンバー 
植松一好 亀田博生(文中・バン亀)安藤英一(文中・あんどー)(以上、白鳳会)
宮永幸男 森由紀子(以上、京都下京山岳会)

2月14日(土) 天候 晴れ
6時、待ち合わせ場所、小瀬スポーツ公園駐車場着。前夜から移動した京都下京宮永Pと合流。なんと、JECC廣川さんもそこにいた。廣川さんと雑談。廣川さんはこの後、ガイド講習会で美濃戸へ向かう。我々はあんどーの車に荷物を放り込んで、廣川さんと別れる。

精進湖線を行き、芦川渓谷に入る。
バン亀とは千波の滝の看板で待ち合わせ。
6時50分着。黒々した山肌に清楚な千波の滝、皆、見上げては・・・それぞれの思いはあるよね。本日の甲府の最高気温は15度の予報。ここの標高はわずか600m。朝一勝負!
そして唯一、救われるのは、本日、先行がいない模様。先行いれば、高さのある滝故、落氷がいやらしいよね。

身支度して出発。対岸に渡り、蛇沢脇の踏み後を行く。およそ40分で千波の滝下に出た。
お見事お見事!凄い滝である。パーティ編成はバン亀リード、50mロープ2本にあんどー、しんがり植松。宮永・森でシングルロープ。まずは、あんどービレイでバン亀。

9時スタート。亀と「午前中には片付けような!」「うん、終わるら!」俺は撮影にまわる。
1ピッチ目が第1核心。40m、20分で緩斜面帯へ。スクリュー7本使用「ビレイ解除!」のコール。そしてそこに後続登場!でもこの人達はカメラマンであった。
木曜の地元新聞の一面に「千波の滝・結氷」写真と文が掲載され撮影に来たそうだ。

俺も目にしたが、残念な事に、その記事の最後に、週末になると県外よりアイスクライマーが果敢に挑むと書いてあった。せめて、県内外からと書いて欲しいよね。だって、ここに甲州男児がいるじゃんけーーー(甲州弁です)ホント、残念です。

次はあんどー。スクリュー回収の指示をする。あんどー、大変そうだが、、、何とか抜けた。しかし時刻は既に10時。宮永P待つ身はつらいよね。さて、俺には何のリスクも無い。
なるべく引っ掛けでガンガン上がる。そして、その後を宮永さんリードで続く。
自分で上がってわかったのだが、中段の巨大きのこ的くらげ的もこもこ氷は思ったより足がまったく見えずむずかった。ビレイ点到達。

アイゼンのみのビレイはつらい、必然的に2ピッチ目もバン亀リードとなる。下部、宮永さん苦戦しているのだろう。氷の裏は空洞的氷、バイルを打つ度にボスンボスンと地響き的に気持ちの悪い音がわれ等の足に伝わってくる。やがて、宮永さんの顔現れる。

2ピッチ目は緩斜面帯、あんどー、俺の順で上がると、左側にこの滝唯一の中間大テラス有りで足が充分レストできる。宮永Pはつるべ、故、森さんリードでこのテラスに迎える。そして、見上げればバン亀、この滝の第2核心部の氷柱をリード中。
この氷柱自体は8mほどだが被り気味でポロポロ氷。しかし亀は難なく通過。
見えなくなった所で、バン亀慣例の雄叫び発声!そして50mいっぱい。
亀がロープを欲しがっているが、いっぱいなのはいっぱいである。
たぶん、もう、終了点が近いのだろう。立っている氷の壁で、アイゼンのツァッケでのビレイは大変だけど、ここは我慢してもらうしかないよね。そして、あんどーも3ピッチ目、同時にホローの宮永さんも大テラスへ到達。気温上昇も肌で感じるようになってきた。

左のつらら帯も頻繁に落ちだしてくる。氷柱に差し掛かったあんどーは詰まって、自問自答。時間がかかるので宮永Pの3ピッチ目は右の緩斜面帯へ。宮永さんリード。
詰まっているあんどー、亀の上からのアドバイスにて何とか越えた。越えた所でバン亀がビレイの限界なのであろう。あんどーにその場でセルフビレイ取るように指示。そして、俺が上がる、氷柱むずいね。でも引っ掛けで難なく上がり、あんどーを抜いて、そこで俺もセルフビレイを取る。
俺のビレイでバン亀を開放。

残り15mをバン亀が上がり、ビレイ解除のコール。必然的に次は俺。
残置スクリュー次々に回収しながら行く。しかし、この滝は長い!長ーい。
横見れば、4ピッチ目の立っている氷に森さんリード。氷に向かって何かつぶやいている。森さんガンバ!落ち口到達。ビレイ解除でこの長い滝から開放される。フル装備解いて小便する。開放感あふれとても気持ちよいのである。

そして森さん無事登場!あんどー・宮永さんの順で全員完登!時刻は2時。
全員終了までの時間は5時間丁度であった。まっ、技量ある2人Pなら2時間ちょっとでしょうね。何の寒さも感じない滝上で手袋脱いでみんなで握手。やったね!

さて、下降は左尾根に赤布。ブッシュ帯をしばらく行くと山仕事道。滝下に荷物あるため仕事道から適当にブッシュ降りて最後は50m懸垂で滝下に到達。
荷物をまとめてこの滝を後にした。
駐車場に戻ると、あんどーがローカルおばちゃんに話かけられている。
何でも11日は路肩駐車で、クライマーと見物人でいっぱいだったそうな。

本日、日帰りのバン亀とさよならいたし、我々は次のステージに向かう。
小瀬の駐車場で荷物を整理し、スーパーで飯と酒を買い込み、甲府南ICから都留ICに向かう。雨がポタポタ。都留ICに着く頃はそれなりの雨脚。三つ峠北登山口である宝部落を行き、林道終点で幕営。あらかじめ電話しておいた、樅の木山岳会の碓井さん、馬刺しと日本酒持って登場。しばらくして中村さん登場。祝い!千波の滝完登!乾杯!どんちゃん騒ぎは必然的だよね。

2月15日(日) 天候 風やや強く晴れ
本日は四十八滝沢へ。宮永さん達は、午後には帰京のため、アイスハイク的にバイルを各自一本づつ持って入渓。昨夜の大雨で登山道もテカテカ。
この四十八滝、別名千段の滝。何の情報も持ち寄らず入ったが、これが何の何の、一面のアイスパラで、極端に言うと、裏同心ルンゼなんかより、はるかに面白い沢なのである。都心近い割にはなんで入渓者が少ないのだろうか。一方の八ヶ岳はどこもかしこも人人人であるのにね。11時半目安で下山。あんどーと近いうちに完全遡行しようと話した。
テント撤収して、小瀬へ。八田の樹園の風呂に入り、宮永さん達は韮崎ICより帰京の途についた。

千波の滝は長かった。この題名の方がよかったかな。さてわたくしなりに回想しましょう。
1ピッチ目40m Ⅴ-左斜上ライン
2ピッチ目40m Ⅳ-
3ピッチ目50m 右Ⅴ+(8m氷柱) 左Ⅳ+
4ピッチ目10~20m Ⅳ+
垂直での高さ、おそらく100m~110m。ロープピッチ140m~150m。
こんなもんでしょうか。
廣川さんは7,8回登っていて、いつ登っても楽しいと。うーん、来年、見に行くだけ見に行こうと今は考えています。ちなみにうちの亀はノーリューシュ。亀いわく、いちいち手をリューシュからはずすのが面倒との事。ハイハイですね。
 国土地理院2万5千地図【市川大門】 04年2月19日 白鳳会 植松一好


県道より千波の滝 千波の滝

千波の滝・下から全体を見上げる

千波の滝・リードバン亀
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